この記事では、はじめてワーケーションをしようと考えている方に向けて、ワーケーションとは何か、なぜワーケーションがおすすめなのか、ワーケーションを行うためのポイント等について紹介していきます!
今回は、「宮城県をワーケーション受入No.1の地に」と言うミッションを掲げ活動されている、宮城ワーケーション協議会共同代表の齊藤良太さんと櫻井亮太郎さんにワーケーションの魅力について伺いました。
齊藤 良太
米サンフランシスコ州立大を卒業後、富士通株式会社、日本マイクロソフト株式会社にて約10年従事するも、2011年の東日本大震災を機に出身地東北で起業を決意。
2016年には東北のインバウンドを担う株式会社VISIT東北(現:株式会社Wasshoi Lab)を設立。翌年以降も、宮城県南4市9町の観光マネジメント法人や宮城県丸森町の産業活性化法人を設立する。さらに、宮城のワーケーションを推進するため宮城ワーケーション協議会を設立するなど、東北の地域活性に多面的に取り組み続けている。
櫻井 亮太郎
株式会社ライフブリッジ代表取締役、内閣府クールジャパン・プロデューサー。仙台市出身。英国リッチモンド大学卒業。10年間の海外生活を経て1999年に帰国。
2006年に故郷仙台で株式会社ライフブリッジを設立。学んだその日から売上アップに繋がる『カタカナ接客英語』を開発。また、地域の魅力を登録者230万人のYouTubeチャンネルを通して世界に伝える『インバウンドプロモーション』等、インバウンドの力で地域経済の活性化を目指し「故郷に戻りたい時に、戻ることができる地域づくり」に取り組んでいる。
おふたりが考えるワーケーションとはなんでしょうか?
齊藤 代表
人との出会いの場であり、仕事に集中するフォーカスルーム。これらを両立させることができる仕組みだと思います。
日中は仕事をし、業務時間外は人と会う時間としています。久々に会いたい人がいる場所を行先に選ぶなどもいいかもしれませんね。
そして仕事時間中は、普段と異なる環境をつくり、周りから一時的に仕事依頼がない状態をつくることで業務に全集中することができる。仕事とプライベート充実の両輪を持つのがワーケーションだと考えます。
櫻井 代表
ワーケーションが始まった頃は、山や湖、ビーチなどのリゾート地で、余暇を楽しみながら仕事をするというイメージが強かったと思います。つまり、余暇がメインで、その合間に仕事をするというスタイルを提唱していた自治体が多かった。しかし実情は大きく異なり圧倒的に仕事>余暇です。
また最近では新しいインスピレーションを得るために、クリエイティブな場所や刺激を与えてくれる人たちと出会うために移動することも増えています。こうした出会いや環境が、ワーケーション先を選ぶ価値を生み出しているのです。
今、人や場所、体験などによって自分が求めている繋がりが生まれる可能性が高い場所が、ワーケーションの候補地としてよく選ばれています。この選択がワーケーションの今の理想的な形だと思っています。
インスピレーションを受けることができるとか、自分の仕事に繋がるとか、自分の学びに繋がるとか、自分の価値観みたいなものをもっと増幅させる、進化させる出会いがあると思います。その出会いがあるからこそ、ワーケーションをおすすめします。
はじめてワーケーションを行う方に向けてのアドバイスをお願いします!
齊藤 代表
ワーケーションには4つのスタイルがあります。
①休暇の中の仕事
②仕事の中の休暇
③出張後の休暇
④研修型の地域交流
働く環境(会社員でテレワークが認められているかいないかでも異なる)によってワーケーションをどのように進めればよいか迷うと思いますが、ワーケーションには4つのスタイルがあるので、ご自身に合わせて選択してみるのも良いと思います。
会社がテレワークを認めていなくても、ワーケーションを体験できるいくつか選択肢はあると思います。出張と休暇を組み合わせるブリージャー(ビジネス&レジャー)はおすすめです。会社の福利厚生として、こういったスタイルも認められるケースも増えています。会社に確認してみると良いと思います。
また、オフサイト会議や研修に、地域でのワーケーションを選択してもらうように働きかけるのも面白いと思います。研修にはそれなりにコストがかかっているはずなので、会社に提案してみるのも良いかと思います。
(出典元:宮城ワーケーション協議会)
櫻井 代表
日本には日本ワーケーション協会という協会があります。日本ワーケーション協会のホームページを見ると、全国で行われているワーケーションイベントが掲載されています。どんな内容で、どんな人たちが集まっているかということも掲載されているので、それぞれの趣味趣向や興味のある場所を目指してワーケーションに行ってみるというのはワーケーションを始める第一歩かと思います。
宮城県でのワーケーションを進める理由を教えて下さい!
齊藤 代表
東京や大都市圏から移動時間・距離が短いというのは利点です。仙台駅や仙台空港からすぐに山あり海ありの環境も宮城県ならではです。都市型観光も、地域型観光もどちらもお楽しみいただけます。 また、東北6県へのアクセスがよく、東北観光のハブ地域としてもおすすめです。
櫻井 代表
宮城県でワーケーションをするならおすすめは個人的に気仙沼市かなと思います。
気仙沼市は、震災で大きなダメージを受けた場所ではあるのですが、当時ボランティアに入った人たちがそこで起業をしたり、外部の人たちが移り住んだりしているんです。それがきっかけで化学反応を起こしている場所だと思っています。
その背景に、気仙沼市はそもそも遠洋漁業などで多様な人たちが訪れる場所であったり、海外に行く関係もあって英語が話せたり、様々な国の言葉や文化をわかっている人が多く、インターナショナルな街なのです。
街自体が新たに訪れた外の人たちを受け入れることに慣れていて、ワーケーションで訪れた人にも気軽に「どっから来たの?」と声をかける文化があるんです。そこから繋がりが生まれて、「気仙沼市って面白いよね」となる。だから僕は気仙沼市でのワーケーションをおすすめします。
最後に、ワーケーションをやってみたいと思う方々に向けて、背中を押すような言葉やアドバイスをお願いします!
齊藤 代表
ワーケーションを意識するというよりも、今の時代は時間にメリハリをつける時代じゃなくなってきています。いつでもどこでも働く環境をつくることが大事だと思います。
個人も会社も双方向で働く環境について考え、作っていく。そんな時代になっているのかと思います。
櫻井 代表
ワーケーションって基本的に1人旅なんですよ。
パソコン1台持って、自分が今携わっている仕事をやりながら旅をする。
ただ、それはやみくもにどこかに行くということではなく、ここに行ったら面白い人に出会えるんじゃないかと期待をして行くんです。
その偶発的な出会いは人生におけるインスピレーションになったり、ビジネスに繋がったり、一生の友人がみつかるかもしれない。ワーケーションをする際はそうした繋がりを意識して行き先を決めてみても面白いかもしれません。
いかがでしたでしょうか?
このインタビューが、これからワーケーションを始めてみたいという方の背中を少しでも押すことができたなら光栄です。MiWork宮城では、今後も宮城県のワーケーションに関する最新情報を取り上げてまいります。